珪

燃ゆる女の肖像の珪のレビュー・感想・評価

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)
3.8
人間の顔。人間の身体。
「顔」が印象的な映画だった。仏頂面、カード中の笑顔、泣き顔、堅い顔、安らいだ素肌の顔……。登場人物も少なく、音楽も絞られていて、とにかく二人に集中させられる。唾を飲み込む音や呼吸の気配、肌の質感……
ともすれば埋もれさせられてしまう「女性」「女性同士の愛」の存在をくっきりと示された。濃密。
あと腋のシーン。ポルノ的にならず役者のプライベートも侵さずに撮影されたあの画がとても良かった。
珪