うりた

燃ゆる女の肖像のうりたのレビュー・感想・評価

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)
4.8
号泣。雰囲気映画かと思ったら全然違った。すべてのシーンに意味があって最後の最後で全部持ってかれた。
BGMがほぼないということはつまり、BGMがあるシーンがいかに重要か。
二人の距離が近づけば近づくほど幸せで苦しくて。仏頂面だったモデルのお嬢様が笑みを抑えられなくなるシーン、好きが溢れ出ててほんとに愛おしい。
だからこそ、世間知らずだと思っていたお嬢様が心と頭を切り分けていたことに驚いたりもして。
一人は自由だという言葉を受けて一人で教会に行ったお嬢様が「自由だけど寂しかった」と言っていて、その後お母さんが留守の間に女三人楽しく活き活き過ごしてたのが、これが本当の自由だって感じがしてすごくよかった。立場とか関係なくみんなところどころタメ口になってたし。
ドレスの色も、赤青黄(三原色)とか赤緑(反対色)とかすごく計算されていてしかも美しい。
海の波で感情を表現していたりとにかく繊細。
エピローグがもう本当に完璧。ありがとうございました……………。
うりた

うりた