おが玉屋

燃ゆる女の肖像のおが玉屋のネタバレレビュー・内容・結末

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

まずタイトルが良い。
18世紀後半の設定。時代背景調べたくなる。
貴族の女は結婚するか修道院に入るかの選択肢しかないのか。召使いの女性とのスリーショット良かった。あの設定で妊娠し堕胎する過程が、当時の女性の立場をリアルに描いているのだと思った。女性は自分の名前では作品展に出品出来ない。モノとして結婚出産することでしか価値を見出されない女性、その中で生きてきた母がまた子供にそれを望む不条理。
振り返ってしまうと相手が奈落の底に戻されるエピソードを引き継いで、こころがひきさかれてしまいそうな、それでも絶対に振り返らないという意志を表明する彼女、最後のショット、その演技は本当に圧巻。
映画を見て、その時代を、女性史を、そして今も変わらず残る似た枠組みを、色々調べたくなる、そんな映画体験ができるって、とても幸せだと思った
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