デッカード

燃ゆる女の肖像のデッカードのレビュー・感想・評価

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)
3.5
18世紀、嫁ぐ女性の肖像画を描くことになった女性画家。
孤島での二人の愛の物語。

女性二人の愛と激しい性衝動の描写は、男性優位社会の中での女性の性のあり方も問いかける。
堕胎の描写は象徴的。
抑圧された愛と性がつかの間解放され、衝動と情熱が二人を包み込む。

刹那的だからこそ言いようのない切なさがまとわりつく。

終始静かな作品だが、男女に関わらず人間の根源的な愛と性への渇望を賛美するかのような民俗的な歌曲が耳に残り印象的だった。

ラストの感情が溢れ出す長回しに感情を揺さぶられた。
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