ヒロオさん

燃ゆる女の肖像のヒロオさんのレビュー・感想・評価

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)
3.8
望まぬ結婚を目前にする貴族の令嬢と、その肖像を描く女性画家の、儚いラブストーリー。

美しい作品だった。

時代や立場により、叶うことのない女性同士の恋愛。
その燃えるような恋心が、静かに、繊細に描かれていた。

作品に女性しか出てこない点も異色だ。
徹底した女性目線で、結婚や妊娠といった女性特有のライフイベントが描かれている。
歴史的に男性から「客体」として扱われてきた女性という存在を、「主体」とする試みなのだろう。

キャラクターが脇毛を処理していないことなどからも、作品そのものが女性の解放を意図していることが感じられた。

ラストシーンの演技がとても良かった。
ヒロオさん

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