東京アリス

バクラウ 地図から消された村の東京アリスのレビュー・感想・評価

3.6
謎めいたスリラーと思いきや、よくある筋のすすみではなくて混乱しつつ新鮮だった。

元親友の葬儀で怒鳴り散らす年老いた女医、いい奴そうだけど仕事の映像が映し出されるヒットマンらしき男、謎のベットシーン、薬草っぽい薬...
圧倒的に村人の方が不気味で恐ろしいし、謎たちに最後まで何の説明もない。
水がトラックで運ばれてくるような僻地なんだけど、規律に従う村人の結束感や土着の魂みたいな逞しさが感じられるし、不思議なことに村人側に立ってみてしまう。嫌なのに。

誰が主人公なのかわからなかったけど、それはきっと「村」のバクラウ。
そう思うと、物語がしっくりくる。
悪者は提示されているんだけど、敵もまた被害者となり。
リーフレットからは、”狂ってる村”の怪しげな雰囲気が漂ってくるけど、”ミッドサマー”の狂い方ではない。
 
民族を示唆する入り組んだ設定がありそう。
その他、謎多いままで不完全燃焼感ぬぐえず。
でもそれが魅力のようにも感じる。
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