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キーパー ある兵士の奇跡のたまのレビュー・感想・評価

キーパー ある兵士の奇跡(2018年製作の映画)
4.0
第二次世界大戦末期、ドイツ兵としてイギリスで捕虜となったトラウトマン。
収容所でサッカーをしていたところ、地元サッカーチームの監督に見出される。

芸は身を助くとばかりに、敵国の元兵士がチームに貢献し、周りの信頼を得ていくという物語。

たとえ志願して戦場に向かったとしても、戦争の本質を軽視していただけ。そこは想像をはるかに超えた世界だった。

終戦を迎え、プロチームからスカウトされるものの、その地域はユダヤ系住民が多かったこともあって猛反発を受ける。
それでもトラウトマンは言葉ではなく、プレーで信頼を勝ち取っていく。

地元サッカーチームの監督の娘と結婚をし、子供も授かった。
順風満帆に思えた人生でも、トラウトマンは、戦時中のあるトラウマから抜け出せずにいた。

乗り越える手立てはなかなか見つからないまま、不幸な出来事が起きてしまう。
トラウトマンは戦時中のある行為の報いだと感じた。

悲しみを妻と共に乗り越えていく姿は辛かったけど、悲しみを共有出来たことでトラウマからは開放されたのかな。

実話だったとは知らずに見ていた。こんな選手かいたのか·····
映画の終わりに、その後の人生についても語られる。
現役を退いても、色んなことに尽くした人だったよう。

戦争で愛する人を亡くした人は、相手国の人間を許せないのがごく当たり前のことだと思う。

受け入れた人たちも素晴らしいと思う。
罪を憎んで人を憎まずですね。
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