けんけん3号

ブリット=マリーの幸せなひとりだちのけんけん3号のレビュー・感想・評価

3.5
心あたたまるやわらかい作品。旦那の浮気が原因で家出をする専業主婦、ブリット=マリーの再出発の話。63歳の彼女には雇用はなく、ようやく就けた仕事は、都会から離れた小さな村ボリのユースセンターの管理人兼、地域の子供たちの弱小サッカーチームのコーチ。もちろんサッカーコーチの経験などないので、不安しかないが、得意な掃除から、自分に出来ることから始めていく。そこがいい。すると、不思議とポンポンと問題が解決していきブリット=マリーにも笑顔が増えていく。大きな事件は起きないものの、淡々とブリット=マリーの様子を描くが、自然と徐々に子供たちと馴染んでいき絆が生まれる。これは彼女が全てに真摯に取り組んだことがもたらした結果。だから忘れていた夢も思い出せる。気持ちに余裕ができたのでしょう。ブリット=マリーの気持ちの変化もさり気なく描いているので、こちらも爽やかな気持ちになれる。ラストも明るい今後がある感じだったし、なんかいい映画。我慢ばっかりじゃなく、心の開放は必要。小さな希望を持てる作品。