akikokozawa

レ・ミゼラブルのakikokozawaのレビュー・感想・評価

レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)
3.5
流れを掴み鑑賞。舞台のモンフェルメイユは移民・低所得者が多く住み、凶悪犯罪が多発する地域。マリ出身、その地で暮らすラジ・リ監督が描くパリの現実。
警察は街の治安を守るため暴力で鎮圧しようと試みますが、国に不満を持つ住民、そして自己主張をするフランス人の熱りは冷めません。暴力で解決するなんてあってはならないことですが、暴動に至るまでに国と市民の善悪行動があり、積み重なった結果最悪の事態を招いている。描かれている内容は事実だと理解しますがほんの一部であり、本作で両者の善悪判断はできないと感じました。
パリ郊外の現実を目の当たりにして、憧れのフランスにも闇があるのだと実感。どの国にも光と闇があります。
ヴィクトル・ユゴーの小説と同名で、舞台も同様パリ郊外のモンフェルメイユ。改めてユゴーのレ・ミゼラブルも鑑賞すると観え方が変わるかもしれません。
akikokozawa

akikokozawa