sana

家族を想うときのsanaのレビュー・感想・評価

家族を想うとき(2019年製作の映画)
4.5
育った環境に遠からぬものがあり、身につまされます。
さらには、自分が親の立場になってからの日々の目まぐるしさ。個人事業主として緊迫した気分の中で働いた経験。
すべてがこの映画に詰まっていました。
主人公夫婦は、真面目で心優しく家族思いであり、おそらく移民ではない白人イギリス人です。それがいわゆる敗者として生きざるを得ない。格差社会のこの理不尽さは何なのか?
イギリスの状況もひどいものですが、資本主義の高波に乗れないままになった日本はこの先どうなるのか?
理不尽さに飲み込まれたままで解決策を示さない(示せない)この映画は、混迷の時代の一つの象徴であるかのようです。
sana

sana