ゆう

マティアス&マキシムのゆうのネタバレレビュー・内容・結末

マティアス&マキシム(2019年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

「君の名前で僕を呼んで」にインスパイアされたというドラン監督の作品、ドランの世界観が全面に出ていた。

ずっと友達だった関係を壊したくない、色んなしがらみがある中で、でも気づいてしまった想いに悩んでしまうマティアスと想いを心にしまって旅立とうとするマキシムの心理描写がとても自然で繊細だった。
2人の視線や表情、みんなでいる時にもあまり近くにいないし会話もそっけなく目も合わせないけど気にしている感じや、目で追う姿はすごく共感できる…

友達とわちゃわちゃするシーンもとても自然で楽しそうだし、空気を読んでくれるリヴェット、いい仕事してる。
マティアスのお母さんと婚約者さんも素敵だった。

そしてドラン作品はいつも家族、母との確執も苦しいくらいリアルで重い。
マキシムがつい期待してしまう気持ちも傷ついても心配な気持ちもすごくリアル。

後半の2人きりのシーンは何故だか涙が出たし、推薦状のシーンでも泣いてしまった。
どんなに距離を取ってみても隠しても冷たく傷つけても、好きな気持ちは溢れてしまうと思う。

ラスト、どんな形でも2人でちゃんと沢山話して分かり合えるといいな。
周りの友達があたたかくてドラン作品で珍しく友達っていいなと思った。

ドランの演技が繊細でさみしさとかわいさがあって素敵だった。
ゆう

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