自分の中に確かな信じるものがあること。それが人生の指針ともなるならそれ自体は素晴らしいことなのだが。
それしか見えなくなれば。他者と混じり合って生きることが出来なくなるなら。それに意味はあるのだろうか。これは宗教に限らずの話だ。
『トリとロキタ』もそうだがこれだけ作品を重ねてきてよりヘビーな方向にいっているような。この作品にはまだ仄かな希望はあったが、それでもかなり重い。最後の最後で……厳しい。
日本に比べて海外は……という人間もいるが国や文化は違っても人間が抱えている問題はそう変わらず通じるものがあると思うと暗澹たる想いを抱く。