このレビューはネタバレを含みます
アメッドは13歳、思春期のこの頃はそれまで唯一絶対と思っていた親の価値観に疑問を持ち始める時期
兄と違って真面目で無垢なアメッドの心にするりと簡単に新しい価値観が入り込む
イスラム教の教え自体は他の宗教と同様に苦しんでる人に救いを与えるものなんだろうけどそれを利用して曲解させて都合よく人を動かす人間が身近にいたことがアメッドの不運
でも母親や先生や少年院の教官など親身になって更生させようとする人たちも身近にいる
それに加え牧場の少女と触れ合ううちに自分の信じて来たものに揺らぎを感じ始めてきたんだと思う
でもすぐには変われない
洗脳を解くのは本当に大変な事だ
女性に触れてしまった戒律違反でパニックになってしまい名誉挽回?みたいな複雑な心境で衝動的にイネス先生を襲おうとしたのを抑えてくれたのは転落事故だった
動けなくなったところで自然にママに救いを求めイネス先生にもゆるしを求めたのは決して唐突な改心ではなかったと思う
この後時間はかかるだろうけど彼の洗脳が解ける可能性があると信じたいです