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約三十の嘘のYSKのレビュー・感想・評価

約三十の嘘(2004年製作の映画)
1.9
数年ぶりに手を組んだ詐欺師グループがあの手この手で大金をせしめる知恵比べ…というお話ではなく、その大金を得たあとに寝台特急に乗り込み悠々自適で帰路につく中で7000万円という大金を積んだトランクが無くなったことから押し合いへし合い騙しあって誰かが7000万円を独り占め…というお話でもなく、消えた7000万円を余所に緊張感のない会話劇を繰り返す見どころのないお話でした

そもそも7000万円なんていう大金が無くなった状況で、誰かが誰かの動向を監視する素振りが一切なかったり、あからさまに怪しい行動をとっているのに誰もそれを咎めなかったり、見事に独り占めしたわけでもないのに札束をばらまいて喜びに浸っていたり、食堂車でベロベロに酔っ払って企みがバレたり、そもそもお話として穴が開きまくり、穴の開いた鍋は2円で買えますがこんなプロ意識のかけらもない集団では1円も稼げないことは確定的に明らかです

もしお金より大事なことがあったとしても、それをこの話にあてはめるのはナンセンスでしょうし、何より何を見せたかったのかどういう感想を抱いてほしかったのかが何一つ伝わってこないとても酷い作品です
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