すいかのたね

ANNA/アナのすいかのたねのネタバレレビュー・内容・結末

ANNA/アナ(2019年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

隠れ蓑に使ってた同性愛の恋人モードにフォローが欲しかったです本当に。家族は私を育ててくれた(愛してくれた?)男二人だけって…うーん…そこは男と言い切らずにもう少し幅を広げてほしかった。オルガの落としどころは納得しましたが…。

KGBもCIAもどうしても仕事絡みの事情があるから、一番心から愛してくれたのはモードちゃんなんじゃないの?…こいつもスパイなんかな?と思ったらどうも違うようだし…アナが落ち込んでるときも気を使ってくれるし、家を建てる計画も、立てた後もアナがドライな対応しても怒らないし、CIAに問い詰められても結構気丈で多分アナを気遣って泣いてるし…この子天使では??流石にハワイで一緒に住めとまでは言いませんが、何かフォローすべきだったと思いました。

映画全体で特に良かったのはアクションシーンですね。どれもクッソかっこいい。特にレストランのシーンは全部最高。ノールックショットとかカッコよすぎるし、血まみれで白いコートと白い帽子被るのが映えますね。

でも正直言って話の進め方、時系列の置き方はイマイチだなと思いました。特に序盤から中盤はエモいんだか重いんだか、序盤の恋人依存の話はもう少しコンパクトさかコミカルさが欲しかった。時間も数か月前から数年前に戻っていますが、それは話としてうまく機能しているというより、単なる種明かしなので、別に話の途中で入れなくても最後に明かしてくれればよくね?と、とっちらかってる印象を受けました。

中盤から話の軽さとエモさがようやくしっくりと落ち着いたと思います。ラストの「情報返すし足洗わせてくれ」ってのも、まあアリかなと思いました…そこまでに何人殺してるとかよぎらなくはないけど…アナも短くてもいいから自由が欲しいというのが望みだし、まあ話全体のトーンの軽さに合ってるという意味でいいと思います。でも良くても☆3つくらいの話かなあ…。

うーん話はともかく、主人公がハマってるし、アクションが良かったのでめっちゃ好きなんですが…形だけだったとしても恋人として一緒にいたキャラのフォローが無いのがどうしても引っかかってしまった…実はノンケだったけど友人として一緒にいれて嬉しかったとか入れればいいのに…モードちゃんもお幸せに…。
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