ちろる

僕の家族のすべてのちろるのレビュー・感想・評価

僕の家族のすべて(2019年製作の映画)
3.4
中国人カップルが代理出産で子供を迎え入れる。
しかし超保守的な本国の家族はなかなかその判断が受け入れられず、祖父に至ってはゲイであること自体カミングアウトできないくらい。

中国独自の考え方と海外暮らしをする息子とのカルチャーの大きな違いが大きなテーマ。
息子を愛しながら、息子の決断が理解できない母親のマシンガントークが面白い。
ただ、ずっと何かに怒っているので、これが自分の母親だと辛いなとも・・・
中国人の良いところと悪いところを両方凝縮したようなドキュメンタリーで、中国を知るという意味でも楽しめるかも。

子供の決断はなかなか受け入れられなくても、目の前にかわいい赤ん坊を見せられたらまぁなんとなく受け入れるみたいになっちゃう人間の弱さ?はなんか笑えたし、愛おしかったな。
ハオさんはとにかく海外に行けて好きなパートナーと出会えてよかった。
中国にいたら、自分のセクシャリティに苦しんでいただろうから。
ガミガミ言ってみんなが怒鳴り合う家族
若者を支配する家族
その中でうまく潜り抜けて、やんちゃしてそしてたどり着いた自我
それは自分は同性愛者だった。

普通がどうとかを互いに押し付け合うのはナンセンス、「僕は」「私は」これが幸せとはっきりと伝えられる人間になりたいと思った。
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