1世from524

チャーリー・セズ / マンソンの女たちの1世from524のレビュー・感想・評価

3.5
犯罪カルト集団“マンソン・ファミリー”

こいつらが出てくる作品や、モデルにした奴らが出てくる作品など沢山あるが、内部の視点から描かれた作品っていうのは意外となかったかもしれない。

この作品はマンソン・ファミリーの構成員であり、犯罪の実行犯でもあった“マンソン・ガールズ”の視点からその内実を見せていく。

起きてること、やってることは禍々しいが、映像はナチュラルで美しい。その撮影スタイルから分かるようにこの映画は犯罪を露悪的に見せるわけではなく、洗脳された女性たちが過去を回想して洗脳を解くまでが主題となっている。

そういう点で物足りなさを感じる人もいるかもしれないが、そういう作品とわかってみると丁寧で繊細な映画でもある。

マット・スミス演じるチャールズ・マンソンも持ち上げすぎることもせず、洗脳をして小さいコミュニティの王になる男として絶妙にリアリティがある。
当時マンソンの後見人もしていたザ・ビーチ・ボーイズのデニス・ウィリルソンを通して音楽プロデューサーと会合するあたりが絶妙に情けなくていい。彼の中では「音楽業界>マンソンファミリー」という図式なんだな、あくまでその辺のスターを夢見るヒッピーではあるんだなと思わされる
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