バイオダイナミック農法を用いて環境再生型農業をスタートさせるドキュメンタリー。
シュタイナーが提唱した自然農法なので興味深々で見た。
荒地からはじまり、
何度も環境を改善し
害虫害獣と扱われてきた生き物、
大事な鶏を殺してしまう番犬も
全部含めて各々の役割に気づいた時
食物連鎖のバランス、個体の性質が機能し始め
自然のサイクルが整う。
ピラミッド型の食物連鎖の頂点にいるものも、
他の生き物と同様に土に還り
微生物により分解され堆肥となって
また植物の栄養になるという腐食連鎖と
合わせて、円形に循環している。
さらに時間が加わり螺旋状に続いている
ように感じる。
この自然の循環の中で
人間はどうあるべきなんだろう。
農薬や化学肥料が出来たとき、
農作物への不安が解消され
人間は助けられたと喜び、
土に還ることなく、骨になると骨壷の中やゴルフ場に撒かれたり。
東京の団地で育った私は
子供の頃、ミミズの役割を説明されても
まるでピンとこないし
スーパーでは綺麗で安い野菜が買えて
土や虫は汚いと感じた。
それは同級生も同じだった。
加担してきたのだから、誰も責められない。
慈しみや愛を与えられた人間。
役割に気づいて自然の一部なんだと受け入れるのか、また別の道があるのか分からないけど、
今はより良いものを選んで、螺旋の先にいる
次の世代へ繋げられたらいいな。