ヨミ

エターナルズのヨミのネタバレレビュー・内容・結末

エターナルズ(2021年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

なんかずっとオリエンタリズムを感じる作りだった……。
メカニック役がバビロニアで「蒸気機関作ったぜ!」つってたら「人類にそれは早すぎ! 却下!」と言われて仕方なく鋤を作るところからやがて人類が原爆を広島に落とし、「守るべき種族ではなかった」と悔やむ。あの、人類はそういう「与えられた」ものではなく自分たちの頭脳でハイパー頑張って鋤にしろ蒸気機関にしろ核分裂にしろ生み出してきた。そして原子力を未だにどうにか引き受けざるを得ない課題にしているわけですよ。人類の頑張りを全部「うちらエターナルズの胸三寸で進歩のスピードやっていきましょう」とかされると、進歩的歴史観すぎるしそれって植民的な構図に近づく危うさがない? 人種構成とかジェンダーとかだけクリアしてりゃいいわけじゃないよ。ファノンとかサルトルがキレそう。
てかお前もマンハッタン計画に参加してたんかい! そこで悔やむのはアンシュタインとかでしょ。

と言いつつ、マ・ドンソクがパブリックイメージ的マ・ドンソクで完璧だったしクリーチャーデザインがCAPCOMかよって感じなのも大変素晴らしかった。VFXのメインはWETAなのかな?

ともかく、今作は種蒔きという趣が強かったきがする。こういうのを積み上げてガツンと得点するのがMCUなので信頼はしていますが(そのインターシネマ的?な消費形態もどうなんだとは思うけども)。
ヨミ

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