MubaoMasato

エターナルズのMubaoMasatoのネタバレレビュー・内容・結末

エターナルズ(2021年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

『自分達が強くても、介入してはいけない、どんなに残虐なことでも。歴史が変わってしまうから。』
僕の大好きな監督、クロエ・ジャオ監督がMCUに参戦し、どのようなモノかと楽しみに観てみると、監督節が炸裂しており、滅茶苦茶考える作品でした。
それでは、あらすじいきましょう。

あらすじは、遥か昔から地球に存在し、強大なパワーを持ちながら、7000年もの間、陰から人類を見守っていたエターナルズ。
しかし、地球に強大なエネルギーによって、新たな脅威が誕生し、地球に迫る。
かつてない脅威に、エターナルズが再び集結する。

今回のエターナルズは、今までのMCUとは、違う実験的な映画だと思います。
では、この映画の実験は成功か失敗か?
私は、大成功だと思います。
でも、少し問題点が有るのです。
それは、キャラと敵の名前が多すぎて、複雑であることです。
自分は、いつも映像を止めて、このキャラ誰だ?と検索してました。

そして、今回滅茶苦茶考える時間が必要ですね。
まず、何故エターナルズは、サノスの時に人類を助けてくれなかったのか?
必ずこの問題にぶつかります。理由は、ディヴィアンツと呼ばれる敵ではないと、人類を助けてはいけない誓約をかけられていたことが明らかになります。

つまり、エターナルズは人類を助けるのではなく、自分達の敵ではないと、只見ることしか出来ない。これなんですよ、エターナルズの辛さは。
目の前で、残酷なことが起きても、死ぬのを見ても、自分達の力を使ってはいけないんですよね。
そこに、疑問を持ったエターナルズのキャラ、ドルイグ。彼は、人を操る能力を持ち、世界を平和にすることを望みました。そして、エターナルズはこの事をきっかけに解散します。

そして、エターナルズのキャラの魅力が詰まっている点です。
イカリスは、どんな悪いことでも上の命令には従う。セナは、闘いを愛し、たまに自分自身を失い暴走する。ファストスは、科学を愛し、人類の進化に手伝ったが、その科学が原子爆弾という人を殺す殺戮兵器になり、心を崩す。
スプライトは一生子供で、人を愛しても、恋愛にはならない、
マッカリは、耳が聞こえないが、滅茶苦茶強い。
ここから分かるように、今は多様性が映画にも求められると感じますね。
僕が一番好きなキャラは、セナ、ファストス、キンゴ、マッカリですかね。

そして、もう1つの疑問が浮かびます。
何故一度倒したはずのディヴィアンツが復活します。
それは、、エターナルズに任務を与えた、アリシェムでした。
アリシェムは、太陽を形成し、人類を守るためにエターナルズに任務を与えた人物でした。
しかし、アリシェムの本当の目的はセレスティアルズを復活させることでした。
ここまでにしときます。これ以上は物語の本質を捉えるので影像をご覧下さい。

また、今回のエターナルズは何故人類を守るのかも注目ポイントです。
人類は、言ってしまえば何も出来ないゴミのような存在です。
何故ゴミを守るのか、そして現代の風刺的な要素もあり、考える映画ともなり得ます。多分10年後にこの映画を観て、考えねばならないと感じる作品になると思います。

果たして、エターナルズが待っていた世界とは何が違うのか、そして、本当の敵は誰なのか?
そして、何故自分が考える点が多いのか?
それは、、映像を通して考えてください。

ちなみに、クロエ・ジャオ監督は幽白が好きなので、霊丸を真似したポースがあるので、滅茶苦茶興奮しました。

そして、最後のシーン、あいつの弟が出るとはな、、、、
楽しみです。エターナルズお勧めです!
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