おにおに

プライベート・ライアンのおにおにのレビュー・感想・評価

プライベート・ライアン(1998年製作の映画)
4.4
公開当時に劇場で鑑賞。
確か池袋か新宿だったような・・デートでなにか映画みにいこう~ってなってみたのがこれでしたw

戦争映画です。あらすじはご覧のとおり。
原題「Saving Private Ryan」、「ライアン二等兵の救出」という意味です。
第二次世界大戦のノルマンディー上陸作戦を舞台に、主人公のトム・ハンクスはじめ何人かの兵士たちが、「ライアン二等兵」を救出せよという「命令」のために、命を賭して戦場でライアンを捜索する話。
監督はかのスティーブン・スピルバーグだ。

内容は硬派で、血とか暴力とか怪我とか死ぬとかがけっこうリアルに描かれていて、とてもデート向きとは思えません。

最初の30分はノルマンディー上陸作戦のうちでも最も激しい迎撃を受け多くの死傷者を出したオマハ・ビーチの描写。
これがすごい。息をのむ。上陸を敢行するトム・ハンクス視点ですよ。
ビーチに近づく上陸用舟艇。入口がバッと開いて、ビーチの浅瀬に飛び込む。銃弾や砲弾が雨あられと降り注ぎ、海岸の障害物を乗り越えて、波間に顔を出したり沈んだりしながら。弾丸がピュッピュッと飛び交い、海の中にとんでくる。
音は聞こえない。周囲をみると腕がもげた兵士やら、精神をやられた兵士やら、血の海に染まった海やら死体やら・・

っていう。繰り返しますがこれがすごかった。この30分間だけでも劇場で観る価値がある!

細かいストーリーのところはネタバレになるので伏せますが、まぁ戦争っていうものの悲惨さですよね。
いろんなエピソードがあるわけですが、死亡フラグを立てては仲間が死んでいく。
その死んでいく理由が「ライアン二等兵を救出せよ」という「命令」のためなんだからやりきれないわけ。
あるいはドイツ兵といえども殺してもいいのかっていうところの葛藤があったり。

戦争映画なのですが、英雄譚ではなく、どちらかというと「戦場」のそういう悲惨さを描いた映画だとおもいます。
これに近いといえばあれだ「プラトーン」とかでしょう。

完全にみるひとを選ぶ映画ですが、割と戦争映画が好きでいろいろ見てるんですが、中でも良作の部類に入る映画かとおもいます。
そこは安定のスピルバーグっていうところか。

「プラトーン」も名作なので、そのうちフィルマークス書きたいところです。

★は高め。★4.4でお願いします。
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