探偵おしり

プライベート・ライアンの探偵おしりのネタバレレビュー・内容・結末

プライベート・ライアン(1998年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

命の価値とは真剣な生き方とは

銃の重さで溺れるというのがリアル。戦闘に参加することさえできない。溺死しても沈んでしまうので仲間達の盾になることもできない。リアル。

戦場という極限状態の中で、たった1人の隊員を探し帰国させるという任務に就く者達。

俺達全員の命はその1人の命より重いのかと
故郷に残した家族もいる。一体、何が違うのかと。全くフーバーな任務だと口々に不満を言う。至極当然だ。

任務中、敵軍を捕虜とするのだが、敵は仲間を殺したのに、捕虜は国際条例で殺害することは禁じられている。こんな不条理なことはあるかと。真っ当な意見だ。

任務に意味を見出せず悶々としているところ、この任務を遂行する意味についてを中隊長が自身の意見を述べる。それは彼自身の生き方を表しているものであった。それに呼応するかのように、仲間達もこの任務の意義について、自身の生き方について考え直すようになっていく。

冒頭30分とラスト30分は言わずもがな映画界屈指の名シーンなのだが、他に劇中で『帰ってきた親に気付きながら、俺は寝たふりをしていたんだ。せっかく早く帰ってきたのに。語りたいことが沢山あったはずなのに。俺は寝たふりをしていた。素直じゃなかったんだ。』と涙を堪えながら語るシーンがあり、このシーンを見た時に不覚にも泣いてしまった。

自身の生き方を見つめ直し、今までより少しだけ一所懸命に生きようと思わせてくれる映画であった。