けーすけ

フリー・ガイのけーすけのレビュー・感想・評価

フリー・ガイ(2021年製作の映画)
4.5
“フリー・シティ”の銀行窓口係の男、ガイは何故か毎日銀行強盗に襲われていた。街ではサングラスをかけた者達が好き放題に暴れている、、、。そう、この世界はゲームの中で、ガイはノンプレイヤーキャラクター(NPC)いわゆる<モブ>であった。そんなガイはある日運命の美女・モロトフに出会い、世界が変わり始める・・・






んもう「大好き!」が詰まりまくっているハチャメチャに楽しい映画でした!
以下核心ネタバレはなしですが、何も知らずに観た方が楽しめると思いますので未見の方はご注意を。





ゲームの主人公ではないモブキャラ・ガイが自我に目覚め、彼が住む世界の秘密に触れる事で進む物語。

設定的にも映画『トゥルーマン・ショー』や『レディ・プレイヤー1』に似たテイストもあるのでどことなく既視感あるシーンもチラホラと(オマージュしているのかな、と)。


なぜガイに自我が生まれたのか。そこにはゲーム“フリー・シティ”の運営会社スナミのCEOアントワンがゲームにあるプログラムを使った疑惑がある為。
そのスナミで働くプログラマー・キーズと、かつての女友達・ミリーの2人が過去に作成したゲームデータのプログラムをアントワンが盗用したかもしれないのだ。

ミリーは事実を突き止め告発するために現実とゲーム内で調査をしていく中でモブキャラだったはずのガイと出会い、共闘していく事に。



FPSゲームやRPGで何回話しかけても同じセリフしか返してこないようなNPCが自我を持ち、ゲーム内で勝手に行動しはじめたらどうなるのか?という事を面白おかしく描きつつ、それが巡り巡ってゲーム世界の崩壊に繋がってしまうというところまでドキドキさせながら観られました。
(ただ、ゲーム世界が崩壊する要因と見せ方はかなり無茶があるので「そんなアホな…」でちょい萎えしたが)



ゲーム世界の中で生きるモブやプレイヤーは数多いるキャラの一人だけど、誰しもが自分が中心となる世界で日々生きていて主人公になれるんだぜ!と勇気を持たせてくれるようなメッセージを感じた次第。

ガイが勤める銀行の警備員のバディとの友情や、ミリーのアバターであるモロトフとガイの恋物語、そしてクライマックスに押し寄せるバトルなどかなりカオスではあるのですが笑えて泣ける最高の展開でした。



終盤に出てくる“とある盾”アイテムや人物に様々な武器といった衝撃&笑撃のネタブッこみ描写も20世紀スタジオがディズニー帝国傘下となった事で実現したものでしょうが、個人的には最高の演出でした。サラサラと消えていった彼にはあの映画を思い出してマジで泣けた。
そんな感じで小ネタがめちゃめちゃに詰め込んであるとも思うので、そのあたり探すのが楽しそうでもあります。分かりやすい部分だと、主演のライアン・レイノルズ主演の映画『デッドプール』のポスターがオタクニートキャラの部屋に貼ってあったり…。



主演ガイを演じたライアン・レイノルズ、デッドプールしかりで濃い人物なイメージでしたが、完全にハマり役でした。コメディから真面目な部分までソツなくこなしており、彼以外には想像できないですね。さすが。

ミリーとゲーム内アバターであるモロトフ・ガールを演じたジョディ・カマーも今の注目株間違いなしですね。ゲーム内と現実でのキャラの切り分けがとてもよかったです。



映画館の大画面で堪能して大満足の映画となりました!
一つ気になったのが、劇中のカレンダーで「4日」が存在してないんですよ(1日の1週間後が9日で「あれ?」ってなった)。誰か理由か元ネタわかれば教えてください…。


2021/08/15(日) T・ジョイPRINCE 品川 シアター11 16:15回にて鑑賞。IMAX 字幕 K-17
[2021-068]
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