平凡で単調な毎日を送るゲームのモブキャラ銀行員ガイ。
一目惚れした美女に会うため、奪った眼鏡で自我を得る。
一躍脚光を浴びた謎の「ブルー・シャツ・ガイ」、歯車狂わす続編計画。
自由意志を持つAIの労働争議、キャプテン・アメリカのシールドとハルクの腕、ライトセーバー片手に携えてアルゴリズムの脅威に挑む、現代版『トゥルーマン・ショー』。
『デッド・プール』では現実とフィクションの境界線を突き破る演技を見せたライアン・レイノルズ。本作のガイもそのイメージと期待を裏切らない役割を担う。
興行&批評的に失敗した過去作品をメタ的に取り込むのも、本作でも社会風刺と共に見られ、『ウルヴァリン』で共演したヒュー・ジャックマンのカメオ出演も見逃せない。
他にもザ・ロックやチャニング・テイタム、クリス・エヴァンズのカメオ出演、『デッド・プール』のポスターが映り込んだりとディズニー買収後のリソースと人脈が最大限に活用される。
ヒロインには『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』でレイの母親役ジョディ・カマー。キュートな魅力で今後の活躍が期待出来そうな新人女優。
一方で現実のパートの単調さや、悪徳社長に扮するタイカ・ワイティティの持ち前のコメディセンスが生かされていないなど不満点も残る。本作のヒットからゴーサインが出た続篇が製作されれば改善を期待したい。
