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朝が来るのmoonのネタバレレビュー・内容・結末

朝が来る(2020年製作の映画)
2.8

このレビューはネタバレを含みます

「あん」以外の河瀬監督作品は ことごとく私には…合わない。と、また思ってしまった。

里親側と 産みの母側の事情や過程を丁寧に描いていて、冗長と思うシーンがあるかと思えば、え?何で どうして?こうなる?みたいな 説明不足な シーンも有って…
上手く映画に惹き込まれなかった。

でも、主役とも言うべき 蒔田彩珠さんの存在感に惹かれた。彼女を初めて観たのは「ゴーイングマイホーム」という阿部寛さんのドラマだった。まだ10歳?くらいだったと思うけど、また 上手い子役が出て来たな☺️と、楽しみだった。その後は「猫は抱くもの」で、中学生くらいになってて、ちょっと生意気な可愛い女の子を演じていた。久々に観た彼女は、中学生の幼さと 20歳?前後の女性を繊細に演じていて、益々楽しみな役者になりそうだ!

各人物が実力派俳優達によって 心情や背景が描かれていたものの、肝心な ひかりが何故 あの時に「子供を返して欲しい」と里親に会いに行ったのかの 動機が よく解らなかった。子供にはずっと会いたかったのだろうけど…。友達だと思ってた人に裏切られたショックで…?

それはともかく…一番 情けなく思ったのは、井浦新、永作博美演じる夫婦が ひかりをまじまじと見つめながら、1ミリも…あの時の14歳のひかりと気づかなかった事!

女性である。14歳の時のままである筈はない…化粧だって髪だって染める。中学生という多感な歳に 図らずも…好きな人の子を産んで、自分でなく 親の意思で 子から引き離された女の子が その後 どう生きたか…の想像力が あまりに無さすぎると 呆れた。
見た目が違うから…ひかりではないという…少しは、自分達の思い込みを疑えよ!と、イライラした!
夫妻は、「偽者」が現れた時点で、何処かで生きてる「ひかり」の事を考えただろうか?

警察が訪ねて来て 初めて気付くって…それで、何故か 警察より早く永作が ひかりを見つける?一晩中探し歩いたのかと思ってたら、何故かアサトも一緒?!連れて探してたの?…えェッ?!

アサトが 夢の中?で ひかりの薄ぼんやりとした顔を見たようなシーンが有った。あれは、生まれたばかりのアサトが無意識に宿した母の面影だと思った。
だから、
ラストシーンではひかりの顔をじっと見つめて…その後 何かを感じて表情が緩む…のかな…と期待したけど…。

何を言いたいドラマだったのか

「朝が来る」というタイトルから ひかりの人生の朝…という意味だと思うが…

ドラマとしては、この先の方がずっと気になるんだけど…。
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