縞

朝が来るの縞のレビュー・感想・評価

朝が来る(2020年製作の映画)
4.2
光、手、風、鳥
「あん」は映画館で観られたけどやっぱりこの作品も映画館で観ておけばよかった 光と風!家ではもったいない
光と植物と鳥で季節の移ろいを語る

ドキュメンタリー調、インタビュアーの声はひかりだったり、佐都子に聞こえることもあって、ドキュメンタリーだけど、夢の中の話みたい

「なんでも持ってるのに、全部欲しがるのはずるいって思っちゃう …どうして妬んじゃうんだろう」
朝斗のためのおもちゃ、手書きの名前、手づくりの飾り
ベビーバトンの寮に行かなきゃいけなかった子たちは、佐都子たちのようになんでも持ってい(るように見え)て愛してくれる家族が欲しかったのかなとひりひりと感じた

ジャングルジム事件のときに朝斗を少し疑ってしまった佐都子と、ひかりが妊娠したことを知った時の家族が重なる
親も子どもと同じように混乱する、親も子どもと同じだから、子どもと同じで人だから そしてその子どもが親になるから
ひとつの出来事への親側のまなざし、子ども側のまなざし

夫婦が家のPCの検索履歴から同居の家族の考えを推し量るとか、話を切り出すときの呼吸とかがあまりにほんもので、圧倒されてしまった

ほんものみたいな演技、作中のテレビ番組などの作り込みも細かくて、集中がとぎれる暇がなかった

欄干の隙間に巣を設けたつばめの親がするりと飛んでいく
縞