岩

朝が来るの岩のネタバレレビュー・内容・結末

朝が来る(2020年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

妊娠したけど育てられない子。子供ができない夫婦。それぞれに物語があった。前者の子の物語は本当に苦しくて見てられなくて、後者の夫婦の物語はたまに心温まる話があった。
さとこときよかずとアサトの関係性が素敵だった。
基本、苦しいけどこういうことが実際にあるのかな、、と考えを巡らせるのに必要な映画。




内容記録
子供ができない夫婦、さとこときよかず。子供ができない中、特別養子縁組を知る。特別養子縁組で譲り受けた子供にアサトと名付ける。幸せな日々を過ごす。
アサトの友達がジャングルジムから落ち、アサトに落とされたと言う。アサトは落としていないと言うからさとこは相手の親に謝らなかった。そこで相手の親との関係が悪くなるが、結局アサトの友達が押されていないと言って、解決。このとき、こういうママ友の付き合いって本当にめんどくさそう。きちんとやっている母親達を尊敬した。
幸せの束の間、女の子から「アサトを返してほしい」と電話が入る。
ひかりの人生に切り替わる。ひかりはキラキラした中学生。好きな人ができ、付き合う。初々しく2人は仲良く素敵な日々を過ごす。あるとき子供ができたと分かり、彼氏に伝えると「ごめん」と言って彼は去った。ひかりの親はひかり自身に育てさせる気は全くなかった。もちろん中学生が子育ては現実的に難しいし、ひかりのことを考えて特別養子縁組をすると決めたのだろうけど、一回でもひかりの気持ちを聞いてあげてほしかった。
ひかりはお腹が大きくなるにつれて、子供を愛おしいと思うようになった。生まれた子供をさとこたちに譲ってから、さとこはグレる。一言でグレると言ったら軽いけど、家族にもうんざりして、親戚にもうんざりして、本当にかわいそうだった。
家を出てから、ひかりはバイトを転々とする。新聞屋で出会って仲良くなった友達に、借金の保証人にさせられた。取り立て屋がきたとき、ひかりは泣いた。こんなに若いのにずっと1人でがんばっていて、それなのに神様は助けてあげなくて、かわいそうで仕方なかった。
ひかりはさとこの家に電話をかける。「子供を返して。それかお金をちょうだい」と。ひかりは生きるのに必死だった。さとこが「ひかりはこんなことを言う子じゃない」ときよかずに言った。もちろんその言葉だけ切り取ったら中学生のひかりからは考えられないけれど、ひかりの物語を知ってからこの言葉を聞くと、仕方がないし、ひかりは何も悪くないと思う。
ひかりがさとこに気づいてもらえなくて、「私はひかりじゃない」と言ったとき、どんな気持ちだったんだろう。
後でさとこがひかりに気づいて、さとこがアサトを連れてひかりに会わせてあげた。
岩