ひよこまめ

カイジ ファイナルゲームのひよこまめのレビュー・感想・評価

カイジ ファイナルゲーム(2020年製作の映画)
3.8
過去のメモからの転記

ただただ、福士蒼汰くんを見るために観に行った映画。
以前からの「カイジ」ファンにはかなり不評らしいけど、今までを知らない強みもあって、面白く観ました。
映画館は大きめのシアターが若者でいっぱいでした。
うちの地域では今日が成人式だったので、そのせいもあったかもしれないけど。

とりあえず、福士蒼汰には満足。とても良かった。

で、映画の方は、今回はオリジナルらしくて、原作者が監修しているらしいんだけど、今の政府へのアイロニーなんかも見えちゃって、エンタメ性よりも大人としての「今、言いたいこと」の方が目立っちゃってる感じがしました。

「2020年、国を挙げて盛大に開かれた東京オリンピックの終了を機に、この国の景気は恐ろしい速さで失速していった。
今この国では、金を持つ強者だけが生き残り、金のない弱者は簡単に踏みつぶされ、身を寄せ合うことで何とか今を生きていた―。(公式サイトより)」

ってところから始まる、その設定が妙にリアル。
今までがどうだったのかわからないけど、今回はカイジは社会悪に立ち向かうためにゲームに挑むみたいな感じで、とても勝ち目がなさそうなゲームにどうやって勝ったのかっていうのも、観客をハラハラさせながら見せるのではなく、わりとさらっと勝った結果を見せてからその手の内をセリフで説明するっていう、ある意味とても分かりやすい、ストレスのない展開。
で、最後は「今の日本を立て直すには生産性の無い弱者を切り捨てることが必要なんだ」っていう総理大臣第一秘書(が、福士蒼汰くん)と、「人はみんなどう生きるかは自由だ」(的な・・・うろ覚え(^_^;))っていうカイジとが対決してカイジが勝つ、みたいな。
カイジって、基本クズ野郎らしいので、そんな人が妙に立派な事言っちゃうんで、前々からのファンには「こんなの、カイジじゃない!」的に不評だったようなんだけど、原作者はこれ、言いたかったんだろうなーと、大人目線ではすごくそれを感じました。

福士蒼汰くんはラスボス的な役どころなんだけど、その前にカイジ=藤原竜也がゲームで対決するのが吉田鋼太郎。
この二人が声を張り上げてやりあうんだけど、二人とも声が枯れっ枯れで、おそらく何テイクも撮ったんだろうなちょっと舞台裏を想像してしまいました。

新田真剣佑が「ポーカーフェイスの大金持ちの秘書」の役なんだけど、キャステイングが蒼汰くんと逆にならなくてホントに良かったと思ってしまった。
今までのイメージからだと逆だろうなと思うので、よくぞこのキャストで決まったものだなと。
今回、映画自体の評価は低くても、福士蒼汰くんは評価されているようなので、この役が次へのステップアップに繋がったらいいな~。
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