シリーズ三作目、完結編だそうである。
最後ということでやたら話が大きくなっている。
借金のために狂ったルールのギャンブルに挑む
のがカイジであったはずで、日本の命運をかけて
勝負とまで行くのは違和感がある。
特に目の覚めるような展開はなく淡々として
おり、一度見たものを再度説明されて興醒め
してしまうシーンが多い。
映画の大半を占める人間秤というギャンブルが、
怠い展開で面白くないのもマイナス。
良いところは、カイジが鬱憤晴らしとばかりに
相手を煽るシーン、旧作の登場人物が申し訳
程度とはいえ顔見せする、など。
脚本家志望としては、「伏線回収」が徹底されて
いる点は評価したい。やや強引なものも散見
されるが、見本とさせてもらおう。