映画好きの柴犬

カセットテープ・ダイアリーズの映画好きの柴犬のレビュー・感想・評価

3.9
No one wins until everybody wins.

 ロンドン郊外の田舎町で、鬱屈した日々を過ごすパキスタン移民の少年が、ブルース・スプリングスティーンの歌に触発され、成長していく姿を描く音楽青春映画。

 実話を元にした1980年台が舞台の作品だけど、格差問題・移民問題は今の時代にもぴったし当てはまる。ストーリーは、自立しようとする少年と、移民であるが故にイスラムの古い考えに固執する父との確執と和解をベースとした王道成長物語。

 全編に渡ってブルース・スプリングスティーンの楽曲が物語を牽引していくが、多くの音楽映画が曲を重視しているのに対し、歌詞のメッセージ性をフィーチャーしているのが新鮮。