Alighieri

カセットテープ・ダイアリーズのAlighieriのレビュー・感想・評価

3.8
イギリスの小さな街で暮らす移民のジャベド。冴えない暮らしを送る主人公が音楽に出会って人生が変わるという王道の物語にも見えるが、移民問題や社会情勢、更には家父長制にもフォーカスされた作品でもある。全体的にポップで明るく、感動もできる良作だった。
そしてこれが実話だというのも驚き。ジャベドの境遇や感情がブルース・スプリングスティーンの歌詞の一つ一つにリンクする姿はまさに「音楽に国境はない」という言葉そのもの。歌詞に触発されて行動を起こすようになるジャベドだけど、最後に言う彼自身が「気付いたこと」はとても大切なものだった。
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