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女囚701号 さそりのyusukepacinoのレビュー・感想・評価

女囚701号 さそり(1972年製作の映画)
3.6
『女囚さそり』シリーズ1作目。
先日鑑賞した伊藤俊也監督の『犬神の悪霊』でもあった大胆な演出と凄まじいカメラワークはこの頃から健在だったことを思い知らされる。いくら悪い事して刑務所に入ったからといっていたぶり過ぎでは?と思うシーンの連続で観ていて気持ちの良いものでは決してなかった。そこにさらに女同士のいざこざが加わりなかなかハードなものとなっていた。変な演出の数々を見せられるが中でもガラス張りの床下から撮ったショットがあまりにも強烈だった。あと、閻魔落としって何やねんってツッコミを入れたくもなった。渡辺文雄と室田日出男の悪っぷりと沼田曜一の気持ち悪さ。梶芽衣子が凛とした綺麗さで極端に台詞を削ぎ落としたことにより沸々と怨みを募らせる様子を目の演技で体現しており、それがラストに結実していた。やられっぱなしで終わらなかったのがまだ救いだったかな。しかし当時はヒットしたらしいがもし今だとどうだろうかと思われる内容には間違いない。主演の梶芽衣子自身が歌う『怨み節』は名曲。
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