視線のクローズアップのみで名前を呼ぶくらいしか物言わぬ梶芽衣子の生き様はかっこいいとしてもう少し復讐劇の尺が長ければ、、と思う。中盤まで女の裸と拷問を見るための映画でしかなくてつらみ。70年代東映だからそういう路線なのは分かるがかなりきもい。
虐待は男からのものにせよキャットファイトの結果にせよまず脱がすところから始まるし、囚人という設定だから何してもいいみたいな理屈が不均等な男女関係の強化に繋がるのでは?さそりが手練手管として女を誘惑するシーンもわざわざおりの外から覗き見るアングルにしてあって、フェミニズム批評からの指摘待ちなのかと😅
とはいえ回転する舞台や空の色が変わる背景、赤や緑の照明や歌舞伎調のメイクなど、舞台的な演出が多くて面白かった。グルグル回る目眩のようなカメラワークなど初期映画の前衛的表現に似てるなと思った。モンタージュによって女が歌舞伎メイクに切り替わる感じは化猫物の系譜?そもそもさそりは藤純子の緋牡丹博徒の系譜に連なってると考えられる?