喧嘩の美点は仲直りができること

女囚701号 さそりの喧嘩の美点は仲直りができることのレビュー・感想・評価

女囚701号 さそり(1972年製作の映画)
3.0
牢獄の治安が終わっています。もちろん〝罪人の更生〟といった理念は毛ほどもありません。看守、囚人、警官とほとんどの登場人物の人間性も終わっており1ミリの共感性も持てない人物ばかりです。そのためヒロインのさそりを始めとした高潔な人物の魅力が余計に引き立っていました。
さそりに対する暴力は凄惨に描かれており、それに屈せず耐え抜く姿は彼女の執念の深さを感じさせます。特に苦境の中の射殺すような目つきの迫力がすごかったです。
権力の腐敗と人間の醜悪さが面白い復讐譚でした。