素晴らしい。
「ナイフで人を殺した時、そのナイフの制作者を罪に問えるのか」
この言葉がこの映画の全てを表している。
実話を基に、淡々と丁寧にそして力強く描かれる。
重くなりそうなテーマだけど、適度にユーモアを挟んだり、事件をあまり知らない人でも分かるように作られており、その辺りのストーリーのバランス感が素晴らしかった。
並行して進む警察の汚職事件も絡んでより重厚な作品になっていた。
権力のある相手と対峙した時に、逃げるのではなくこれからの可能性のために最後まで戦うことをこの映画、そして金子さんを通じて教えて貰った気がする。
そして、主演の東出さんの機械オタク感溢れる憑依演技と三浦貴大さんの受けの力強い演技が良かったです。
吹越満さんもかっこよかった。
都合の悪いことは全てもみ消す、それが当たり前になっていると思うと怖いし、日本という国の問題を考えさせられる作品でした。
「不当逮捕から無罪を勝ち取った7年の道のり」
