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Winnyのmakoのレビュー・感想・評価

Winny(2023年製作の映画)
4.5
《不当逮捕から無実を勝ち取った7年の道のり》
◎90点

監督・脚本: 松本優作。

ネット史上最大の事件。
実話を基にした、挑戦と戦いの記録。

【ちょこっと、あらすじ】
開発者・金子勇(東出昌大)は、簡単にファイルを共有できる革新的なソフト「Winny」を開発、試用版を「2ちゃんねる」に公開する。
「Winny」は、本人同士が直接データのやり取りができるシステムで、瞬く間にシェアを伸ばしていく。しかし、その裏で大量の映画やゲーム、音楽などが違法アップロードされ、ダウンロードする若者も続出、次第に社会問題へ発展していく。


メインの話は、Winnyの開発者の事件。これと並行して、警察の裏金問題も描かれている。
Winnyと関係があり、金子氏が逮捕された理由に裏金問題が関わっていたようだ。

Winnyの事件は2002年ですが、この頃はメンタルが不調でこの事件のことは知りませんでした。
Winnyの開発者が逮捕されるとは当初思われてなかったようです。
弁護士が喩えていた言ったことは、
「殺人に使われたナイフをつくった職人は逮捕されるのか。」
当然、逮捕されない。
それなのに逮捕された。

警察のやり方に心底腹が立つ。
自分たちの体面を保つために罪のない人を陥れるなんて、理解不能だわ。
警察だけじゃなく検察もグルなんて腐ってる。

サイバー犯罪に詳しい弁護士・壇俊光(三浦貴大)始め弁護団が金子氏の弁護をする事になり、いろいろと策を練り裁判に挑む。

これは多くの方に観てほしい。
この国で何が起こったのか。
罪のない人が逮捕され、その後どうなったのか。
無罪を勝ち取るまでの経緯、思うように開発できない苛立ちなどを知ることができました。

事件のその後が字幕で語られるがその内容に胸が締め付けられる。
不当逮捕、反対!

金子勇役の東出昌大さん、よかったです。役に合ってました。
壇俊光役の三浦貴大さんもよかった。
今年の邦画マイベスト10の上位に入る映画でした✨



⚠️ちょっとネタバレを書きます⚠️
読みたくない方はスルーしてください。

★金子氏の裁判費用をと、2ちゃんねるの人達が口座に振込金と励ましの言葉が書き込んであるのを壇さんが金子氏に読み聞かせるシーンがグッときました。

★金子氏が留置所にいる時、警官が金子氏に、「Winnyで、モザイクなしのAVが観れて楽しませてもらったよ」という台詞があり、警察署内でWinnyを使用していた者のせいでPCがウィルスに感染し、データーが流出したんでしょうね。




観客 5人
劇場鑑賞 #31
2023 #33
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