大学の講義でWinny事件が事例として出されたので鑑賞。
ナイフを使って殺人が起きた場合、捕まるのはナイフの製造者ではなく殺害した当事者というのは誰でも分かる話なのに、ファイル交換ソフトWinnyの開発者・金子勇氏は逮捕されてしまった。これは技術者の未来を潰す最悪な逮捕だと思う。金子さんが何年もかけて無罪を勝ち取るも急逝されてしまったのも残念。彼の大切な７年もの期間を無駄にしてしまった。作中やエンドロールの映像を見る限り、純粋にプログラミングが好きな人格者だという印象を受けた。
詳細がどこまで脚色されてるのかは分からないが、警察の不当な取り調べや裏金など国自体が腐ってるのがクソ。裏金の話は最初ノイズに感じていたが、Winnyの功罪を表すという観点では後半でいい感じに機能していて面白かった。
東出昌大を始め、三浦貴大、和田正人、吹越満、渡辺いっけい、皆現実に居そうな現実感のある演技でとても良かった。絶対に何も理解してなさそうな裁判長のキャスティングとか最高。
無罪を勝ち取るまでの話も見たかったが、この日本の司法の間違いを記録する映画としては良い作品だった。
