すごく良かった。基となった事件はITエンジニアという立場からも元々関心のある出来事だったが、映画としても非常に見応えのある作品だった。東出さん演じる金子さんの人間性や姿勢がリアルに描かれており、弁護団の方々を含めた「未来の技術社会を守りたい」という熱い信念に強く心を突き動かされた。
出身地である岡崎市のLibrahack事件やCoinhive事件、近年のブロックチェーンや生成AIに対する風潮などをみていると、日本社会は技術に対して強い警戒心があるらしい。実際に被害が生まれることもあるので付き合い方は考えていく必要があると思うが、新しい技術がなんとなくで規制されてしまうことにはいつも歯痒さを感じる。一介の技術者として、もっと上手く活用されたらいいのにと思う。
この映画は、今も日々生まれてくる新しい技術と社会のあり方について考える機会を与えてくれ、同時に先人たちが技術社会のために捧げてくれた時間に光を当てた素晴らしい作品だと思う。今も自由にソフトウェア開発ができることに感謝しつつ、僕自身も技術で世界を変えるように頑張っていきたい。
