映画の後半、ジャック・タナーという上院議員が、ローリング・サンダー・レヴューの四方山話を語るところで、あれっ?。。と思ったんです。
俺、このオッチャン、知ってる。。
マイケル・マーフィーちゃうのん?。。それとも他人の空似?
…そしてエンドクレジットをよーく見てみると、「キャスティング」の列に、“The politician”~Michael Murphy。。
やっぱり、俳優のマイケル・マーフィーやん。
で、他を確認したところ、「レナルド&クララ」を撮影したと思しきステファン・ヴァン・ドープなる人物も「キャスティング」扱いで、“The film maker”と表記されています。
よくよく調べたところ、「ステファン・ヴァン・ドープ」は架空の人物で、マーティン・フォン・ヘイゼルバーグという方がこのヴァン・ドープ役を演じているだけやったんです。
フォン・ヘイゼルバーグは、70年代からザ・キッパー・キッズというパフォーマンス・アート・デュオの一人として活動してきた人で、本作冒頭のほうのグリニッチ・ヴィレッジでの映像にもちらっと出てくるベット・ミドラーの旦那さんらしいです。
なるほど、本作には「レナルド&クララ」について一切、言及されてません。実際にはディラン自身が「監督」だったんですもんね。
その他、“The Promoter”とクレジットされているジム・ジャノピュロスは現在パラマウント映画のCEOだとかで、ローリング・サンダー・レヴューが行なわれていた当時は大学生だったらしいです。
多分、スコセッシの仕込んだフェイクは探せばまだまだ見つかりそうです。
元々フーテナティ・ショウをモチーフに行われたローリング・サンダー・レヴュー。
本作も含めて「ローリング・サンダー・レヴュー」だったんですねぇ。
ディランとスコセッシに、まんまとしてやられました。
もちろん楽しかったですよ!!