たむランボー怒りの脱出

トーキョードリフターのたむランボー怒りの脱出のレビュー・感想・評価

トーキョードリフター(2011年製作の映画)
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前野健太というミュージシャンを被写体にした松江哲明監督のドキュメンタリー作品。

東日本大震災から2カ月後の東京を舞台に、雨のなかギターをもった前野健太が町を歌い歩いてゆく。

町ゆく人は彼の歌に立ち止まろうともせずに通りすぎてゆく。

前野健太自身も歌以外の言葉を発せず、サングラスで隠された目からは表情も読み取れない。

彼がフラフラと弾き語りをする様子を淡々ととらえた映像が続く。

雨の一夜の彼の姿に何を見出だすか、観客に委ねられているのが僕にとっては心地よかった。