ショウコ

A Vigilante(原題)のショウコのレビュー・感想・評価

A Vigilante(原題)(2018年製作の映画)
3.2
a vigilante=自警団員の単数形。
冒頭から鬼の形相でサンドバッグ叩きまくってる主人公は、DVに苦しんでる人を(拳で)助ける請負人みたいな事をしてます。自分自身もDV夫に復讐する野望を持っており、やってる事はリベンジバイオレンスそのもの👊私もそのつもりで観たんですが…変わった映画でしたよ。
なんと言うか、血を見てヒャッハーしたい人(私)からジャンル映画認定されるのを拒んでる様に見えた

まず、暴力シーンはいくつもあるのにどれもまともに映さない。画角の外でゴスッって音がするか、「ただいま作業中」と言わんばかりの風景が入り次に作業後のターゲットが映る…。クライマックスすらそんな感じでカットが飛ぶ。「快楽」をワザと排除しています

あとビックリするほど紙芝居。8割方が定点カメラの映像で、どれもめっちゃ綺麗に撮られてます。ハッとする様な美しい画もあったりして、まるで写真展の廊下を歩いてる様です

禁酒会みたいにDV被害者が寄り集まって独白するシーンも長々と入ってます。どうやら監督脚本は女性だそうで(あ…これ笑い事じゃないんだな)と理解した。
「イナフ」系の映画だと踏んで半笑いで鑑賞しててゴメンなさい




日本男児はナヨナヨしてるなんて言われるけど、大声と力でねじ伏せるタイプのマッチョ賛美も始末が悪い。こういう題材がアメリカ映画に多い事を考えると実は深刻なのでしょう。草食も悪くないって思えますよね

主人公の、途中から軌道の変わる眉毛に見覚えあると思ってたらラザロエフェクトの死体の人でした。私がプレデターだったらこの人の頭蓋骨ほしいわ。一番ほしいのはアンジェラベティスですけど。この気持ち誰か解って…
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