題:妹の少女マンガを盗み読みした気分
製作:2020年、日本
監督:瀬々敬久
主演:菅田将暉、小松菜奈
友人の押しがあり、DVDを借りて観ました。
原作は携帯小説の類か、ラノベか何かかと思ったが、この映画のために書いたオリジナル脚本だという…お疲れ様です!
3つにまとめてレビューします。
1.ダサいとこ
・テレビドラマ的というか、観客をナメているいうか…
台詞で説明するところがダサい。
カツ丼のシーンは特に酷い。あれは彼女に重大な決意をさせるイベント。
あそこは役者の仕草や表情だけで伝えるべきだったのではないだろうか?
・斎藤工のIT成金みたいな男。失笑を禁じ得なかったのは、僕だけではないと思う。
作り手がスクリーンの向こうにいる観客を忖度し過ぎだと思う。
このシーンの意味、伝わるかな…?このキャラの素性、分かるかな?
とか考えて、結果として説明過多、説明過剰になっている。
表現のレベルが低い。
2.いいとこ
・監督さんの手腕がいいのだろう!映像的にはビシッとしている。きまっている絵ばかり。
・個人的に私は中島みゆきさんが大好きなので「ファイト」をあの場で“彼”に歌わせたのにはジーンときた!
・菅田将暉さんの演技は素晴らしい。
3.総評
一事が万事、垢抜けないというか、幼稚というか、ダサいというか、間延びしてるというか、長いというか…
いろいろ言いたいことはあるが、嫌いにはなれない作品だった。
俺がとうの昔に忘れてしまった感覚…
そう何か、三島とか読み始めた時分に、4つ下の妹の枕元にあった“少女マンガ”を盗み読みした時のような気分を味合わせてくれた作品だった。
こういう映画が世にウケて、評価されるのも「時代」なのかもしれない。