このレビューはネタバレを含みます
※このレビューは完全にこの映画を酷評しています。一応、先に言っておきます。
文章長めです。あーだこーだ煩い人の感想です。
と、言うわけで『糸』見てきました。
普段ならこの手の映画は見ないのですが、この曲には中学時代の思い入れがあったので。
で、見たんですけど、何ですか?これ。
とても中島みゆきの「糸」にインスパイアされたとは思えない、薄っぺらい内容で、TVの2時間ドラマ見てる感覚。一応、映画なんで豪華キャスト呼んで、海外ロケしました。みたいな。
細かい指摘は後にして、まずはこの映画の良かった点を。
・キャストの演技
主演2人を筆頭に安定した演技でした。特に二階堂ふみ、榮倉奈々は見入ってしまった。
・撮影風景
きれいだね。
・花火
きれいだね。
・チーズ
美味しそうだね。
・カツ丼
不味そうだね。大丈夫。大丈夫。
と、こんなところかな?
じゃあ、ここからは批判します。
●香の死
これは本当に許せない。
漣と葵の愛の物語なのは分かるけど、最終的にその2人がくっつく為に死なせたようにしか見えない。この死は必要でしたか?人との繋がり(糸)を大事にした作品で、これは無いと思います。結局、香のお父さんにドングリ投げられて、糸は切れるしね。
娘がきっかけで漣と葵の糸が繋がったのもちょっとなぁ…。
●「糸」かけすぎ問題
まさか劇中に3回もかかるとは思わなかったよ!しかも大して意味はない。
1回目: 親の虐待に苦しむ葵を連れて、どっかの小屋に無断侵入し、ラジオをかけると「糸」が流れる。
2回目:シンガポールで親友の裏切りによる経営破綻。ふと立ち寄った日本食屋のBGMでなぜか「糸」が。(2019年のシンガポールの日本食屋で中島みゆき流れるか!?)
3回目:過去回想でどうぞ泣いてくれと言わんばかりのゴリ押し。
どれも意味ねぇ…
●4回目の「糸」
ラスト、令和の誕生とともに再開した2人。めでたしめでたしーで、エンドロールでは漣と葵の結婚式の様子が映されます。クソが。香とは何もなかったのに。
その映像が終わった後、最後に菅田将暉と石崎ひゅーいが歌う「糸」が流れるんだけど、この石崎ひゅーいが演じるのが、10年付き合った香の元カレ。香の元カレと旦那が歌う「糸」って…
正直、ファンの方々には申し訳ないけど、このコラボはマジでムカついた。せめて菅田将暉だけにしろよ!
と、大きく3つ文句を言いました。
この映画が大好きな方には申し訳ないが、個人的にはこんな感じです。
あとさ(言い足りない)、平成を激動の時代に印象付けたいのか知らんけど、9.11、リーマンショック、3.11とすごく浅い時代背景を流してたのもダサかったなぁ。
はい。これくらいにします。
ベストシーンはやっぱり【シンガポールの日本食屋で『糸』を聴きながら小松菜奈がカツ丼を食べる】です。
お疲れ様でした。