柴田龍

音楽の柴田龍のレビュー・感想・評価

音楽(2019年製作の映画)
4.0
新年2作品めだが、これを超える作品があるのかと思うほどに、バカ高い面白さにいきなり出会ってしまった。

研二の長め思考から打ち出されるセリフに、開始当初はタイミングをずらされ、少々くたびれる場面もあるが、中盤からの疾走感たるや、他にあるこれまでの青春音楽ストーリーと比肩しても遜色ないドライブ感が。

森田くんの存在が音楽を一手に引き受けるキーであることは、登場時からはっきりと見えるので、どうしても期待が寄せられてしまう流れになりますが、そこをグイッと引き戻す研二の存在感。
ストーリーを際立たせ、誰もが通る青春の一コマ。こんな時代のどこかに自分もいたなと感じさせてくれる懐の深さと、シュールさを併せ持った稀有な作品ではないでしょうか。

ビバ青春。
年を重ねてもこうありたい。
こういう仲間を持ちたいものです。
柴田龍

柴田龍