圧倒的完成度。狂気すら感じる作り込み。今年見た映画でダントツにトップ。
単調な人物描画に対して、背景の繊細さが異常すぎて震える。
その単調な人物達が、楽器を奏でるときだけ躍動する。ずっと無表情無動作なのに、音楽のときだけ感情も動き出す。
ラストの泣きながら歌うところなんて、絵の力だけで鳥肌が止まらない。
音楽って視覚でも感じれるんだって思える圧倒的アニメーション。目から音楽の躍動が伝わる。完膚なきまでに打ちのめされた。本来なら主人公が最後泣くに至る脚本的な流れを深めてほしいとか思うところだが、もう圧倒的画力、音楽のチカラを感じてしまうとそうんなことどうでもよく感じる。
あそこで泣くぐらい音楽のチカラって凄いんだ！って単純に感激できる。全く不自然でない。
そして、かなり長い無音の「間」が全編通して多用される。この辺も音楽の躍動感との対比が際立ち味が出る。
あの「間」は本当に勇気がいる演出と思うけど、人物のタッチやキャラをより際立ち、まるで最後の激動の演奏の伏線とも思ってしまうぐらい。
もう、べた褒め。最高だった。
あと、亜矢役の声の人ムッチャ美人ね。
