せっち

音楽のせっちのレビュー・感想・評価

音楽(2019年製作の映画)
3.6
暇を持て余した不良3人組がひょんなことから楽器を手にし、最初に音を合わせた瞬間の衝撃たるや。その初期衝動から完全に虜になる3人が愛らしいし自分もやってみたいと思わせられた。

7年かけて作られたという完全手書きのアニメーションは冒頭から表情の動かない3人と独特な間によって進んでいく。せーので始まる音楽は荒削りにただビートを刻むだけで、人によってはもはや騒音と思うかもしれないが、これは歴とした音楽である。最後のフェスは音楽のパワーがストレートに伝わってきたし、行き場のない想いや言葉にできない想いを表す最高の表現方法であった。

飽き性の研二、面倒見のいい亜矢、目標を見つけて頑張る大田と朝倉、共に音楽を奏でる古美術、ザコ感たっぷりな他校のヤンキー。キャラもみな魅力的で素晴らしいしクセになる。
せっち

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