諭吉バッティング

猿楽町で会いましょうの諭吉バッティングのレビュー・感想・評価

猿楽町で会いましょう(2019年製作の映画)
3.3
女優を目指して上京して、詐欺紛いの演技レッスンに通い、お金がないから風俗で働き……
ケースは違えど「こんなはずじゃなかった、私にはまだ夢がある。でも私って何?」みたいなことはよく直面するので耳が痛くてめちゃくちゃしんどい。
結局は小山田が冒頭に言われた「君は何がしたいの?」に戻ってしまって延々と答えのないままループ。

ユカの発する台詞の殆どが誰かの言葉そのままだったのでゾワッとした。
でもきっと誰もが誰かの集合体なんだろうな、とも思う。

奈落へ落ちていくユカと、夢を掴んでいく小山田。
他人を卑下せず、同じことは繰り返さず、が2人の違いなのか…なかなか答えが出せない。