Nn

猿楽町で会いましょうのNnのレビュー・感想・評価

猿楽町で会いましょう(2019年製作の映画)
3.7
ストーリーや展開に目新しさはないけど
一つ一つの人物の感情の波が丁寧に描かれていて本当よかった。金子大地と石川瑠華が流石。

何よりあのアパートの扉の前に立つシーンの金子大地の演技が凄すぎて。こっちも過呼吸みたいになりそうなくらいに圧倒された。
よくTwitterとかで修羅場に遭遇した時の話とか見るけど、「心臓がバクバクして…」というのはこういうことか。。

自分は一応上京してきた身だし、ややゆかと似たような境遇の箇所もあったけど、
ここまでまともに今生きている自分に感動すら覚えた。
逆に、私みたいな人間とゆかみたいな人間の差ってなんだろうなって思った。でも、女だからゆかの行動や気持ちもわかるし、複雑な気持ちになるね。

そういえば、公開当初、この魔性の女はウンタラカンタラというレビューを観て、本作が気になっていたのだけど、
実際みてみると、いや女の子って案外こんなもんだよってレベル感だったな。
勝手に、男が理想の女の子を頭の中に作り出しちゃってて、そのギャップがゆかを暴走させた原因だったりするだろ!って思ったけど。
まあ、そういうのを想像させやすい女の子っているよね。だからこそ、被写体として活きる素質があるのに……それなのに、考え方が極端で、だけど頑固で…というthe 女脳なもんだから、命の母飲もうな……
それに対して小山田はああいう業界にいる人の中では割と生真面目で、優しくて、疲れて寝ている時の「ごめん」が優しくてそこでごめんって言えるのかお前はって感動したよ。

23年生きているとこういう映画をあるあるというか実体験と重ねてみれるのかという喜びもあった。今までこれが人生なのか…と思いながら観てたから。
いいあるあるがあってよかったよ。

小道具的な話で言うと、しれっとバンドTとかを織り交ぜて人物の背景を想像させる感じが好きだった!
花恋みたいなのは求めてないんだよな〜こういう塩梅がいいんだよな〜

映画のうみべの女の子を観て石川瑠華やべーなと思って、ずっと観れずに置いてしまっていたこれを観たけど、
なんだろう、小梅ちゃんが磯辺とあの中学時代を過ごしてから何かを踏み外してしまった未来みたいにも思えて、本作の方が先に公開されてるんだけど、我ながらいい順で観れたなと思った。

金子大地、金髪の方が好き!きみが世界の始まりを観たのが最後だったかな?と思うのでまた少し大人になった彼の芝居を観れてよかった。あと柳くんの中で1番髪短いのこれだわ笑

最後イントロ流れて、「うわ春ねむりだ!!!」って嬉しくなったよ〜✌️

浮気は…………したらダメだね………
された方は一生残る傷なんだな………
Nn

Nn