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猿楽町で会いましょうのaiのレビュー・感想・評価

猿楽町で会いましょう(2019年製作の映画)
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大半が嫌悪感を抱くような女、ユカ。
男に依存して、消費されて、人の受け売りで構成された空っぽの人間。
何者でもない自分に焦って何かにすがりつきたくて嘘をついてその場しのぎに生きる彼女を、私は嫌いになれなかった。
そもそも誰しもユカのような一面があるんじゃないだろうか。
例えば、人から勧められて気に入ったものをまるで自分のお勧めのような口ぶりで別の人に教えたり。
ユカを最低だと切り捨てるのは簡単だけど、人間誰だって裏側はそれなりに狡くて汚いものだろう。

あなたはどんな人ですか?と問われて、まともに答えられる人はどのくらい居るんだろう。
登場人物の誰も好きにはなれないけど、人間らしくて愚かで…ああ、好きな映画だと思った。

2024、3本目。
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