「僕らが彼の世話をしてる」
何もかも失ったバスケットチームのサブコーチの成長が、ゆっくりと丁寧に描かれるヒューマンドラマ。
マルコの根っこの部分の人の良さを、ちょうど良いバランスとタイミングで小出しにしてくれるので、序盤はマイナスから始まるが、最後に向けてとても魅力的な人物としてみられた。
「ハンデを持っているからかわいそう」と決して描かないのが、古くなくて良い。彼らも自分も「これでいいんだ」とマルコが少しずつ気がつき、自分が勝手にまとっていたプライドの鎧から解き放たれていく。
悪役は1人もいない、とても穏やかで暖かい作品だった。サブリーダーの伏線回収もスマートでにくかった。